YouTube攻略

【2019】YouTubeマーケティング白書〜企業活用事例まとめ

YouTubeチャンネルをどう活用する?

平成が終わり、令和となる2019年。

今となっては、デジタルマーケティングにおいて、各種のSNSを活用することは当然のこととなった。

2011年頃からツイッター・フェイスブックの企業活用が盛り上がり、次いで2014年頃には「オウンドメディア」が定着し始めた。

弊社「rapidfire(ラピッドファイア)」は、2020年代に入ると、多くの企業が自社のマーケティングチャネルとして「YouTube」を選択肢に入れると確信している。

デジタルマーケティングのトレンド

高速大容量な「5G」回線の普及とともに、動画コンテンツの受容度はますます高まっていくだろう。

となると、企業として、自ら動画コンテンツを発信することは、必然的に求められていく。

プラットフォームとしてもっとも有望なのは、やはりGoogleが率いる「YouTube」だろう。

国内においては、YouTubeは圧倒的なシェアを誇る。特に10〜30代の利用率は約9割となっており、利用していないユーザーを探すほうが困難とすらいえる。

出典:情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書

IGTV(Instagram)、TikTok、Mirrativeなどの選択肢もあるが、それらは基本的にオプショナル、補完的な方向性となるとみる。

今後1〜2年のあいだに、すべてのデジタルマーケティング担当者は

「どのように自社のYouTubeチャンネルを運営するか?」

という問いに向き合うことになるだろう。

この「YouTubeマーケティング白書」では、そうした問いへのヒントを与えるべく、

  • 海外事例
  • 国内事例
  • 企業公式チャンネルの類型
  • インフルエンサーの活用法
  • 運営にあたってのハードルと、そのソリューション

などについてまとめていく。

YouTubeマーケティングという必然

なぜ企業はYouTubeチャンネルの運営をはじめることになるのか?

インフルエンサーマーケティングで十分なのではないか?

前提として、企業がYouTubeをマーケティング手段として活用していくという未来の必然性についてまとめていこう。

5Gによって爆発的に成長

世界では2019年、日本では2020年春頃から「5G」と呼ばれる超高速・大容量のモバイル通信ネットワークが実装される。

5Gは、2010〜2011年にかけて実装された「4G(LTE)」の次世代版の規格である。

現在使われている4Gの数十倍の通信速度になることが期待される。動画の読み込みを「待つ」ことは、もはやなくなろうだろう。

それと同時に「ギガ(通信容量)が不足する」といった自体も解消されると見られ、モバイル環境での動画消費を加速させると考えられる。

国内において具体的に5Gサービスがどのように提供されるかは、執筆時点(2019年4月)では明らかにされていない。

なお、当初は料金プランも4Gより高くなる可能性があり、本格普及は2022年以降と見ていいだろう。

ユーザー態度の変化

4G時代は「動画を見るとギガが一気に減る」問題があるため、多くのユーザーが動画を出先で視聴することを忌避していると思われる。

5G時代が幕を開けることで、ユーザーがモバイル環境で動画を視聴・配信することにためらいがなくなる。

高速通信によって、動画を読み込むタイムラグはなくなり、高画質化も進むだろう。

4GによってInstagramなどの写真共有サービスが花開いたように、5G時代には動画共有サービスの普及が加速すると思われる。

動画コンテンツの視聴・配信を利用するユーザーは一層増え、企業に対しても「動画コンテンツを配信していないなんてありえない」という意識が芽生えていくだろう。

SEO集客の激化

動画コンテンツに対する受容度が高まるに連れ、企業の集客チャネルも変容を迫られるだろう。

現在は依然として「SEO(検索エンジン最適化)」による集客が、強力な手段として機能している。

2014年頃から普及した「オウンドメディア」戦略は成熟期に入り、多くの企業が良質なSEOコンテンツを自社ドメイン傘下で展開している。

しかしながら、「SEO戦争」はじわじわと苛烈さを増している

2019年時点でも、大規模な予算を持つ企業が、集客効果の高い検索ワードを占有しはじめている。SEM(検索広告)市場と同じく、大規模な予算を持ったプレーヤーたちの激烈な戦いとなっていくだろう。

SEO市場が厳しくなるなかで、予算の少ない企業にとっては、新興市場である「動画」は福音になりうるだろう。

のちに紹介しているとおり、企業として動画プラットフォームを活用している事例はまだまだ乏しいといえる。

YouTubeのようなプラットフォームは、チャンネル登録者というかたちで「資産」を蓄積することができる。

ある程度のチャンネル登録者を確保してしまえば、今後投稿するコンテンツは難なく消費してもらえるようになる。

早期にマーケットに参入し、プロトタイプを提供し、ユーザーニーズを検証し、チャンネル登録者を拡大していけば、2020年代には自社の重要なマーケティング・チャネルに成長している可能性がある。

動画ならではの情報量

そもそも現在のウェブコンテンツは、情報量が乏しいと考えたことはあるだろうか?

この「白書」は有用だと考えるが、情報量の乏しさは否めない。動画市場の面白さ、そしてこれからのワクワク感は、テキストと画像だけではなかなか伝えられないのが正直なところだ(こうしたストレスもあり、今後は動画セミナーも配信していく予定だ)。

動画は圧倒的な情報があり、人々の心を容易に動かすことができる。

のちに見るように、Red BullやFordといったブランドは、優れたクリエイティブの動画を提供することで、自社のブランドイメージを的確に伝えている。

Red Bullの動画は「エクストリーム」な世界観を伝えてくれる。

また、動画は受動的に消費できるという点で、ユーザーにとって「やさしい」ことも重要だ。良くも悪くも、テキスト情報は処理能力が求められる。

新たな環境に慣れたユーザーたちは「こんな白書なんか、とても読んでられない!動画でサクッと説明してよ。バックグラウンドで聴くから」という態度にシフトしていくだろう。

テキストと画像の世界は、さながら解像度の低いモノクローム(白黒)映画だ。色もなければ、音もない。少ない情報量を、制作者の技量、ユーザーの思考力で補う必要がある。

次に来る動画の時代は、そうした技量や思考力を必要とせず、優れたコンテンツをユーザーに届けることができるようになるだろう。

これまでのメディアでは表現できなかった自社のブランドを、どのように動画で伝えていくか?

他社との差別化に成功したければ、早期に模索して答えを見つけにいくことが重要だ。

さらなるイノベーション

4Gが登場した2010年代前半、あなたは現在のモバイルウェブを想像できただろうか?

3Gから4Gへのシフトが進むなかで、スマートフォンのカメラ、ディスプレイは大きく進化し、通信速度・容量も大幅に増大した。

それによって、各種のSNSやYouTubeといった、新たなプラットフォームが台頭した。

4Gから5Gに至る、次の10年では……いったい何が支持されるのか?

これを正確に予測することは、無論、困難だ。

次の5年には、まだ見ぬイノベーションが待っていること。それだけは確実だ。

早期に動画マーケットに参入することで、新たな波に機動力高く乗ることができるだろう。

未来は自ら作る

2020年代には、確実に、動画コンテンツが重要なマーケティングになっていくだろう。

しかし、未来を正確に見通すことは難しい。

動画マーケティングの未来には、さまざまな疑問がつきまとう。

  • ROI(投資対効果)は十分なのか?
  • デジタルマーケティング戦略におけるの優先順位は?
  • いったい誰が制作する?
  • 効果測定はどうする?
  • YouTubeはほんとうに強大なプラットフォームであり続けるのか?
  • ユーザー主体のプラットフォームにおいて、企業のコンテンツは求められるのか?

企業の動画マーケティングは、まだ始まったばかりだ。

2019年4月時点で、国内企業でYouTubeチャンネルを本格的に運営している例はごくわずかだ。

実際、有名ブランドの登録者数はものさびしいものがある。

誰もが知る「コカ・コーラ」「キリンビール」「NIKE JAPAN」といったチャンネルが、登録者50,000人以下というのは驚きである。

企業YouTubeチャンネルランキング

動画マーケティングというと、インフルエンサーを利用したマーケティングキャンペーンの話がちらほら届いてくる程度である。

これは黎明期のSNSマーケティングの状況とも似ている。

まずは単発のキャンペーンからはじめ、知見を積み、次第に自社チャンネルに比重が移っていくのだろう。

未来は動画を求めている。

2019年は、その具体的な未来像を描きはじめる段階である。

YouTubeマーケティング海外事例まとめ

自社のYouTubeチャンネルをどのように運営するか?

そのヒントを掴むには、まずは事例を知ることからだろう。

日本国内より一足早く利活用が進んでいる、海外企業による事例をまとめていく。

GoPro

開設日2009年3月11日
登録者数6,812,683人
投稿数2,046本
平均再生数(1日あたり)749,836回
平均登録者増加数(1日あたり)3,390人
登録者数世界ランク736位

(データ取得日 2019年4月4日)

企業運営チャンネルとしては最大規模。アクションカメラ大手の「GoPro」の公式チャンネル。

自社商品(GoProシリーズ)で撮影された動画を中心にアップしており、ブランド認知・製品理解の拡大に寄与している。

人気の動画は4,700万回以上再生されており、単なる商品プロモーションの域を超え、エンターテイメントコンテンツとして受容されていることがわかる。

「史上最強のライダー」として知られるバレンティーノ・ロッシ氏とタイアップした動画作品などもリリースしている。

最大1億円の賞金を提供するユーザー投稿キャンペーン「#GoProMillionDollarChallenge」では、ユーザーによるハイクオリティな動画投稿を呼びかけ多くのアテンションを集めた(キャンペーンページ)。

GoPro製品で撮影された魅力的な動画の数々が、ダイレクトに自社製品のPRにつながっている点は、見事なマーケティング戦略として機能しているといえる。

Red Bull

開設日2006年9月22日
登録者数8,369,399人
投稿数6,067本
平均再生数(1日あたり)986,352回
平均登録者増加数(1日あたり)2,903人
登録者数世界ランク539位

言わずとしれた世界的エナジードリンクブランド。

自社がスポンサードする大会のライブ中継、各種エクストリームスポーツの動画、オリジナルの動画番組シリーズなどを投稿している。

飛び抜けて再生されているのは、スター選手がアマチュアチームに「謎の転入生」として参加するどっきり(prank)シリーズ。

野球選手のクリス・ブライアント、NFL選手のジャレド・ゴフが参加した企画は、いずれも1,000万再生を超えている。

人間が限界まで挑戦をするスポーツ動画は、Red Bullの世界観を的確に伝えることに成功している。

YouTube、NetFlixに提供しているオリジナルのテレビ番組シリーズからは、動画コンテンツにかけるRed Bullの本気度が伺い知れる。

Red Bullはブランド戦略として動画メディアに本腰を入れている、先進的な企業といえよう。

Vogue

開設日2008年6月29日
登録者数4,698,443人
投稿数2,120本
平均再生数(1日あたり)1,689,450回
平均登録者増加数(1日あたり)7,587人
登録者数世界ランク1,351位

世界的ファッション誌「Vogue」の公式チャンネル。

単なる雑誌の宣伝ではなく、完成されたYouTubeチャンネルとして、Vogueならではの超良質なコンテンツが提供されている。

スーパーモデルやセレブリティが出演するコンテンツが大量に提供されているのは、さすがVogueと言わざるをえない。

リアーナ、コートニー・カーダシアン、ドウツェン・クロース、一流のセレブたちが、YouTubeで人気の「メイク動画」を提供している(プレイリストはこちら)。

その他にも、名物編集長アナ・ウィンターが出演する「Go Ask Anna!」、360度動画でスーパーモデルのクローゼットに入れる「Supermodel Closets」、Vogueの人脈を使って展開されるQ&Aコンテンツ「73 Questions」など、リッチなコンテンツが多数提供されている。

360度動画を使った「Supermodel Crosets」

世界的メディア企業として、本気でYouTubeチャンネルを運営している圧巻の事例といえよう

ELLE

開設日2006年9月25日
登録者数737,186人
投稿数2,009本
平均再生数(1日あたり)470,872回
平均登録者増加数(1日あたり)1,748人
登録者数世界ランク16,876位

世界的ファッション情報メディア「ELLE」の公式チャンネル。

同業の「VOGUE」には規模・成長力に劣るものの、一定のリソースを割いて運営されている。

シリーズ動画を打ち出しているのも特徴的だ。

Netflixの人気コンテンツ「Queer Eye」の出演者を取材した「The Cast of Queer Eye Does Insta-Stalk!」、人気セレブリティたちによる歌の連想ゲーム「Song Association」、セレブリティたちの毎朝の日課を紹介する「Waking Up With…」といったコンテンツが提供されている。

自社が培ってきたブランド、ネットワークを活用し、YouTubeに最適化されたコンテンツを提供する好事例といえよう。

Apple

開設日2009年3月11日
登録者数8.517,802人
投稿数275本
平均再生数(1日あたり)704,767回
平均登録者増加数(1日あたり)7,258人
登録者数世界ランク526位

Appleからの発表がまとめられている公式チャンネル。

スペシャルイベントは終了直後に字幕付きで、全編が配信されている。

いずれの動画も統一的なクリエイティブで、Appleのデザイン哲学を感じさせる。

注目の公式動画は各ニュースサイト、ブログ、個人のSNSなどで拡散され、ほとんど自動的に再生回数が伸びている。

少ない数ではあるが「iPhoneで撮影されたビデオシリーズ」も投稿されている。動画を通して製品の質を理解してもらうという意味で、GoProに近い運用方針といえよう。

とはいえ、YouTubeや動画戦略には、そこまで大きく力を入れていないように見える。

Appleほどの強力なブランドになれば、ある意味で「この程度」の運用でも、驚異的な数字をはじき出せることがわかる。

Samsung

開設日2006年3月10日
登録者数3,476,235人
投稿数924本
平均再生数(1日あたり)445,431回
平均登録者増加数(1日あたり)2,137人
登録者数世界ランク2,144位

世界的家電メーカー、Samsungの公式アカウント。

最新端末の紹介からB2Bサービスの紹介まで、自社製品にまつわる動画が、網羅的に収録されている。

シンプルなハウツー動画も自社チャンネル上にアップしている。

各動画のクリエイティブも、一貫してソリッドな印象を与えてくれる内容になっている。

家電メーカーの公式チャンネルとしては、いい意味で典型的な事例といえるだろう。

Ford Motor Company

開設日2005年11月2日
登録者数1,925,827人
投稿数652本
平均再生数(1日あたり)261,367回
平均登録者増加数(1日あたり)83人
登録者数世界ランク5,116位

デジタルマーケティング戦略には定評があるFordの公式チャンネル。

2019年4月時点では、そこまでの注力は認められず、登録者数の伸びも停滞している。

Ford車のタフで力強さを伝えるプロモーション動画は、多くの視聴回数を稼いでいる。

「タフ」であることを押し出した動画は、自社のブランドイメージをよく伝えている。

https://www.youtube.com/watch?v=-k94CZ36fL4

シンプルな運用だが、動画群からは「Ford車ってどでかくて、いかついアメリカ車なんだな」というイメージが伝わってくる。

自社の明確なブランドメッセージを、動画でスマートに伝えている事例といえよう。

Vanity Fair

開設日2006年8月9日
登録者数1,495,247人
投稿数1,989本
平均再生数(1日あたり)1,734,070回
平均登録者増加数(1日あたり)4,747人
登録者数世界ランク7,269位

世界的な雑誌社・コンデナストが発行する「Vanity Fair」の公式チャンネル。

「Tinder(出会い系アプリ)のアカウントを交換していたずらする」「嘘発見器にかける」など、有名人が参加する企画動画が人気を獲得している。

ベテラン女優、ワンダ・サイクスが出演する嘘発見器ネタ
人気芸人がTinderアカウントを互いに交換して遊ぶ動画(900万再生)

ファンによる仮説を制作者みずから検証していく「Fan Theories」も人気のシリーズとなっている。

「Get Out」監督が自らファンのコメントに回答

チャンネルのエンゲージメントスコアは平均して高く、高いクオリティで良質なコンテンツが提供されつづけていることがわかる。

メディア企業のYouTubeチャンネル運営としては、良質なロールモデルになる事例といえるだろう。

The Home Depot

開設日2006年2月24日
登録者数243,987人
投稿数1,521本
平均再生数(1日あたり)103,114回
平均登録者増加数(1日あたり)449人
登録者数世界ランク51,119位

ホームセンター大手の「ホームデポ」の公式チャンネル。

自社が扱う商品を交えた「ハウツー動画」が大量に投稿されている。

もっとも人気の動画は「トイレの取り替え方」。2008年にアップロードされた古いコンテンツだが、未だに再生回数が伸びている。

エンタメ要素は希薄で、淡々とハウツー動画を提供し続けている。こうした動画群はSEOにも強く、検索流入を安定的に獲得していると見られる。

ハウツー動画は制作コストが低く、同時に企業イメージを崩すことなくユーザーに価値を与えることができる。

地味ながら、ホームデポは「ノウハウ提供型」の企業公式チャンネルの好事例といえよう

国内事例

日本国内では、企業として本格的に運営している事例は乏しいが、随時更新形式で紹介していく。

ボンボンTV

開設日2015年6月19日
登録者数1,752,155人
投稿数5,132本
平均再生数(1日あたり)3,745,040回
平均登録者増加数(1日あたり)1,748人
登録者数世界ランク5,823位

講談社とUUUMが共同運営しているチャンネル。

「コロコロ」のライバル誌であり、ガンプラブームを巻き起こした雑誌「ボンボン(2007年廃刊)」の名前を冠している。

同ブランドを動画メディアとして復活させたのが、ボンボンTVである。

講談社のコンテンツ販売促進が目的のように思えるが、チャンネル運営からはそうしたマーケティング目的は感じられない。

純粋に完成されたYouTubeチャンネルとして運営されており、宣伝目的のコンテンツ(アニメーション作品のPVなど)はごくわずかにとどまっている。

170万再生を超える作品

ボンボンTVは就学時をターゲットとした動画が中心となっている。未就学児を対象にしたチャンネルとして「キッズボンボン」も同時に運営されている。

新規事業の一環として、コンテンツのプロ(講談社&UUUM)たちが、本気で動画メディアを作り込みに来ている事例といえる。

現在はキッズ向けの内容が中心だが、今後、講談社のコンテンツを生かした横展開も行われていくだろおう。

PlayStation Japan

開設日2010年7月22日
登録者数484,799人
投稿数3,124本
平均再生数(1日あたり)230,642回
平均登録者増加数(1日あたり)272人
登録者数世界ランク26,824位

ゲーム端末PlayStationの公式チャンネル。

PlayStation作品のトレーラーの配信が中心だが、一部、YouTube向けのオリジナル企画動画が配信されている。

サバイバルゲームチームが「Call of Duty」をプレイする「YATTE-MIKKA!」は70万回を超える再生を獲得している。

「プレステ」という圧倒的なブランド力・コンテンツ力に対して、チャンネル登録の伸び(デイリー200〜300人程度)は鈍いように思える。

ゲームはYouTube上では一大人気コンテンツなので、上記のような独自企画を的確に打っていけば、チャンネル登録数・再生回数は大幅に増えるだろう。

バンダイ公式チャンネル

開設日2008年5月25日
登録者数498,450人
投稿数1,856本
平均再生数(1日あたり)709,523回
平均登録者増加数(1日あたり)850人
登録者数世界ランク26,178位

本格的なコンテンツが多数投稿されている、バンダイの公式YouTubeチャンネル。

プリキュア、ポケモン、仮面ライダーなどの人気キャラクターアセットを活用し、さまざまな動画が投稿されている。

単なる商品のプロモーションにとどまらず、こどもたちが見て楽しめる内容に仕上がっている。

190万再生を獲得するおもちゃ動画

有名YouTuberたちとのコラボ動画も、数多く投稿されている。

独自のVTuber「DJマロンとMCズイミー」を開発するなど、オリジナルキャラクターを活用した動画も意欲的に制作している。

バンダイナムコは関連チャンネルも豊富で、UUUMと共同運営している「876TV」や、「アイカツ!」にした「アイチューブ」、有料アニメが楽しめる「Bandai Channel」などを展開している。

キッズ層が愛好するYouTubeは、バンダイナムコのアセット群と抜群に相性がいい。国内企業においては、トップクラスに効果的な運用を実現している事例といえよう。

タカラトミー TAKARATOMY

開設日2011年6月28日
登録者数723,717人
投稿数3,182本
平均再生数(1日あたり)861,327回
平均登録者増加数(1日あたり)1,068人
登録者数世界ランク17,318位

バンダイ公式を僅差で上回る、タカラトミーの公式チャンネル。

プラレール、ベイブレード、リカちゃんなど、自社のアセットを活用した動画を3,000本以上アップロードしている。

定番の戦術ともいえる、人気YouTuberの出演動画も高い人気を誇る。

バンダイ同様、自社事業との相性の良さをよく理解したチャンネル運営といえる。

なお、2019年4月時点では、関連チャンネル設定されておらず、これが唯一のチャンネルのようだ。

現在の運営は「ごった煮」感が拭えないので、今後は各キャラクターアセットごとにチャンネルを分割していくのではないかと思われる。

KONAMI公式

開設日2010年5月30日
登録者数271,243人
投稿数3,250本
平均再生数(1日あたり)102,334回
平均登録者増加数(1日あたり)241人
登録者数世界ランク48,712位

家庭用ゲームを開発する「KONAMI」の公式チャンネル。

パワプロ、ウイニングイレブン、プロ野球スピリッツなどの人気ゲームタイトルに関する動画が数多くアップされている。

横浜DeNAベイスターズの現役選手が出演するゲーム動画は、高い人気を誇るシリーズになっている。

自社ゲームのesports大会の動画も、公式として配信している。

関連チャンネルも豊富で、遊戯王カードに特化した「遊戯王OCGチャンネル」、パチンコに特化した「KAM777ch」なども運営されている。

今後盛り上がるであろうesports市場を取り込もうとしているのは、先見の明があるといえる。

自社コンテンツの魅力を高めるために、巧みにYouTubeを活用している事例といえよう。

wacomwcl

開設日2008年5月18日
登録者数207,319人
投稿数718本
平均再生数(1日あたり)15,711回
平均登録者増加数(1日あたり)134人
登録者数世界ランク63,354位

イラストに使う「ペンタブレット」を開発するワコムの公式チャンネル。

人気を獲得しているのは、商品紹介を兼ねた一流クリエイターの制作動画。イラストに関心がない視聴者でも、思わず見入ってしまうエンタメ要素がある。

自社の商品の特徴を伝えつつ、良質なエンタメ作品に仕上げているのは、「Go Pro」のチャンネル運用を彷彿とさせる

ここからさらに「ワコムのペンタブレットを浸かったイラスト制作動画」の投稿キャンペーンを行えば、商品の拡販につなげることができるだろう。

TOYOTA

開設日2011年12月27日
登録者数200,526人
投稿数1,240本
平均再生数(1日あたり)123,034回
平均登録者増加数(1日あたり)77人
登録者数世界ランク64,852位

日本が誇る大ブランドであるTOYOTAの公式チャンネル。

デイリーの登録者は70〜80人程度と、残念ながら成長スピードは遅い。

製品を紹介する動画が中心だが、一部では純粋に楽しめる動画コンテンツもリリースしている。

240万再生を獲得している動画
60万再生を超えるゴルフレッスン動画

些末ではあるが、2019年4月時点では、チャンネル名が「toyotajpchannel」となっているあたりに、トヨタの本気度がそこまで高くないことが伺われる。

本質的には、ブランド力もコンテンツ力もあるだけに、2020年代にどのような運用をしてくるかに注目したい

ネスレ日本公式チャンネル

開設日2008年3月6日
登録者数77,662人
投稿数1,240本
平均再生数(1日あたり)40,213回
平均登録者増減数(1日あたり)-3人
登録者数世界ランク149,268位

食品メーカー、ネスレ日本の公式チャンネル。

TVCMやキャンペーン動画のアップに加えて、独自の番組コンテンツも提供している。

TokyoFMでスポンサードをしているラジオ番組は、そのままYouTubeにアップロードされている。

独自のネット配信番組「宝塚☆スタートーク」もアップロードされている。

独自コンテンツの提供は一歩進んでいるが、残念ながらチャンネルのエンゲージメントは低い

特に、登録者数の伸びが完全に止まってしまっている。直近では微減傾向ですらある。

ネスレ日本のブランド力を考えると、77,000人程度で停滞するのは運用に問題があると思われる。

大きな要因としては、企画・コンテンツがYouTubeに最適化されていないことが挙げられるだろう。

予算とネットワーク、ブランド力はある企業だけに、なんとも「もったいなさ」を感じる。たとえばYouTuberとのコラボ企画を実施するなど、YouTubeという市場に最適化する努力が求めれられているといえよう。

PRINTGAKUFU

開設日2008年12月8日
登録者数74,376人
投稿数1,240本
平均再生数(1日あたり)123,034回
平均登録者増加数(1日あたり)77人
登録者数世界ランク64,852位

ヤマハミュージックエンターテイメント社の「プリント楽譜」サービスの公式アカウント。

ミニマルながらも、非常に本質的な運用がなされている

動画群はシンプルで、自社が提供する楽譜をピアノで引いているだけである。

とにかく数が多いのが特徴的だ。制作コストの低さが伺われる。

低コストで制作しているにもかかわらず、人気の動画は100万再生を超える。

無論、動画の概要欄には楽譜を購入するためのリンクが掲載されている。

販売サイトへのリンクに飛び、購入ボタンを押せば、すぐに自宅のプリンタで楽譜を印刷することができる。

運用自体は地味ではあるが、これらの動画は、間違いなく自社サービスの販売拡大につながっている。シンプルながら完成された企業チャンネルの運用事例といえよう。

さらにチャンネルを飛躍させるなら、人気の音楽系YouTuberを招いた企画動画を作ってみるのもよいだろう。現在の運用でここまでの数字を獲得していることからも、伸びしろは大きいと思われる。

コメリHow toなび

開設日2013年8月11日
登録者数33,765人
投稿数328本
平均再生数(1日あたり)82,981回
平均登録者増加数(1日あたり)36人
登録者数世界ランク290,939位

ホームセンター大手「コメリ」の公式チャンネル。

名称からもわかるとおり、自社商品に関するハウツー動画が投稿されている。この運用は、海外のホームセンター大手「ホームデポ」と同系統である。

安定的に運用されているが、チャンネルのエンゲージメントは高くない。

ユーザーの伸びも鈍化しており、さらなる成長のためのテコ入れが望まれるフェーズだといえよう。

DIY自体はYouTubeにおける人気ジャンルであるため、淡々としたハウツー以外にも、エンタメ要素を含めた企画動画を定期的にアップするなどの施策が効果的だろう。

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  • 企業公式チャンネルの類型
  • チャンネル開始にあたるプランニングプロセス
  • 効果測定と改善の考え方
  • よくある質問と解答

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